日常生活ではすべての人にストレスが存在します。ただし問題になるのは、そのストレスがその人にとって大きすぎるのかどうかなのです。

 実はストレスがかかるからこそ人は頑張ることができる、ということはご存じでしょうか。ストレスが何もなければ人は怠惰な状態になり、その人が達成したいと強く願う目標を達成することは不可能なのです。ですが、このようにストレスをうまく活動の原動力にすることができている段階であれば全く問題ないわけですが、現代社会ではそのストレスが自分でコントロールできずかつその人の許容限界をはるかに超えるストレスにさらされるケースが非常に多く存在している、という点が問題になってくるのです。

 その強い、過大なストレスにさらされ続けるとどうなるか、そうです。うつ病発症ということにつながっていってしまったり、何らかの疾患を患うことになってしまうケースが多いわけです。

 そのストレスをどのようにして軽減していくか、開放していくか。

 これが簡単にできれば苦労はありません。

 私の場合はその一つの手段が風景写真を撮りに行き、ファインダーをのぞく瞬間に訪れる、ということは以前お話ししたわけですが、太古の昔からその一つの手段として座ることが行われ、そして推奨されてきたわけです。

 座ること、座禅をすること、瞑想をすること、色々な取り組み方がありますが、いずれにせよ大事なことは、日頃抱えていることをいったん脇に置いて、自分のための時間を持つ、ということです。

 一人でできることができればもちろんそれに越したことはありませんが、かなり意志の強い人でないと始められない、継続できない、という問題に直面するでしょう。そのためには我流に陥らないためにも、専門家が指導してくれる場所をたまには訪れることをお勧めします。

 ここでは、東京近郊の方にとって気軽にいくことができる専門家が素人を導いてくれる場所を2か所ご紹介します。

 まず一つ目は鎌倉の禅寺、円覚寺です。

臨済宗円覚寺派大本山 円覚寺 https://www.engakuji.or.jp/

JR北鎌倉駅から徒歩1分。

 ここではほとんど毎週のように初心者可、予約不要の座禅会を土曜に午後に開催してくれています。全部で50名くらい入ることができるお堂で行われます。始まる時刻には満席の状態になることが多いように思いますので、少し前に行って列に並ぶことをお勧めします。

 座禅ということを体験するにはもってこいの場所、空間だと思います。

 そしてもう一つは、高輪(品川)にある、高野山東京別院です。

 高野山真言宗総本山金剛峯寺 高野山東京別院 https://www.musubidaishi.jp/

地下鉄高輪台駅、泉岳寺駅からそれぞれ徒歩10分、JR品川駅からですと徒歩15分程度です。

 ここでは毎月1回、阿字観実修というものを行っています。

 阿字観という言葉は初めてお聞きになる方ばかりかと思います。簡単に言えば、真言宗における瞑想法と捉えてよいでしょう。専用の掛け軸を自分の前に立ててそこに意識を集中する瞑想法、と捉えておいてください。

 そして阿字観実修では阿息観という初心者向けのものを教えてくれます。私にとってはこちらであれば理解しやすくまた瞑想に入ることがこれならできそうだ、という感じをすぐにつかむことができました(本質をつかむにはまだまだ私には遠い道のりがまっています)。

 どれを選べばよいか、という正解はこの世界に関してはないはずです。自分と向き合って自分に合うものを続けていくことでしか見えてこない世界と思います。

 この2か所以外にも調べていけば多くのところで座禅会は行っています。横浜・鶴見にある、曹洞宗大本山總持寺も月例の参禅会を開催しています。

https://www.sojiji.jp/zenen/sanpai/sanzenkai.html

宿泊参禅会も行っており、私もいつか行ってみたいと思っています。