登山初級者でも首都圏近郊にお住まいの方であれば気軽に大自然とマイナスイオンにたっぷり触れることができる場所。新緑の季節だけでなく、紅葉の季節も堪能できる場所が今回ご紹介する栃木県の霧降高原です。

標高差がそれなりにある場所を割と楽に移動できるため、どこかの場所では素晴らしい色合いの光景に出会うことができます。新緑の時期に比べると、どのポイントでよい紅葉に出会いたいか、ということを多少は意識して撮影旅行の日を選ぶ必要はあるのですが、どこかできれいな色を見ることができればいいな、という気持ちで霧降高原に足を向けるなら、どの日であっても出向いた価値を感じてその日を終えられることでしょう。

東京からは「JR・東武 日光・鬼怒川往復きっぷ」が発売されています。この切符の存在を知らなかった当時の私は、なんとお金の節約のために鈍行列車(とはもう言いませんかね(笑))に乗って交通費節約をしたつもりになっていましたが、このお得きっぷであれば特急に乗ることができる割引きっぷです。絶対使わねば損!詳細はJRのサイトをチェックしてくださいね。

さて、特急であっという間に日光には着くことができるのですが、霧降高原に行くにはそこからバスに乗る必要があります。そしてこのバスが残念ながら本数が少ない!

日光霧降高原の紅葉を求めて

霧降高原まで行くバスですら午前中に3本、その先まで行こうと思うと2本しかありません(2020年現在)。とはいえ、新宿発7:30の日光1号に乗ると、東武日光駅で30分ほど待ちますが、その日の始発バスに乗ることができますので、撮影行の場合は、この列車&バス利用がお勧めです。

そしてそのバスで霧降高原のバス停では下車せずに、その先さらに10分くらい乗車して六方沢橋のバス停まで行きましょう。それでは、霧降高原の撮影小旅行始まりです。

日光霧降高原の紅葉を求めて

標高1434m(日光市観光協会サイトより)にある六方沢橋。霧降高原という名があらわす通り、霧に包まれ視界が全く効かないときもかなりあるようですが、もしお出かけの際に霧に遭遇してしまった際にはあきらめるしかありません。ある時は、たまたま道路工事をしてことから作業員の方とお話しすることがあったのですが、「30分前までは快晴だったのに、すっかり霧に覆われ てしまったね」と言われた時もありました。近郊の方であれば車で行くのがやはり良い場所ですね。

さて、六方沢橋での撮影は、少々苦労が伴います。橋の欄干のおかげで、三脚のセットがとても難しく、なかなか良いアングルでの撮影ができないのです。どうしても手持ちで撮影しないといけない場面にも遭遇します。風景写真の場合、どうしても絞り込みたくなりますから、そうすると手振れを避けるためにはISO感度を上げるしかありません。ISO3200くらいまではあらかじめ覚悟しておくほうがよいでしょう。

また、霧で周りの視界がきかないときは素直にあきらめる手もありますが、天気予報とのにらめっこにもなりますが、多少はその場で待ってみるの一つの手です。もし霧が晴れてくるようであれば幽玄な雰囲気のある写真が取れるかもしれませんからね。

<六方沢橋から見る紅葉 (2019年10月27日)>

撮影ポイントは、橋より上部側、下部側どちらであってもカメラを向けたくなると思います。三脚を使うことにあまりこだわりのない方であれば、ぜひいろいろなアングルでの撮影を楽しんでください。

日光霧降高原の紅葉を求めて

六方沢橋上での撮影を終えたら、少し下ると駐車場があります。標高1440m(あれっ?)。

天候や色づき次第ですが、ここもしばし足を止めたくなるところです。自分なりの撮影ポイントを探すとよいでしょう。

この駐車場で撮影ポイント探しをするのが良いでしょう。ここは標準ズームよりも望遠ズームの出番です。

<六方沢駐車場から見る紅葉 (2019年10月27日)>

ここのあとは車道を霧降高原のバス停に向かって下っていくことになります。きれいな色合いはあちこちで見ることができますが、電線も多数通っている上に、曲がりくねった車道がすぐ目に飛び込んできます。なかなかここぞ、というポイントは見つけにくい区間です。

新緑編同様、今回ご紹介しているルートの中で、狙ってほしいポイントが霧降高原駐車場の出口付近です。

新緑も紅葉もどちらもお勧めの場所ですが、植生が豊かなことから本当に様々な色合いをここでは見ることができます。

<霧降高原の紅葉 (2019年10月27日)>

曇天の時はどこをどのように切り取るか、その場で試行錯誤を繰り返しながら時間をかけての撮影になるかもしれませんが、週末であってもほとんど他の方に合うこともないので、一人静かにファインダーと向き合えること間違いなしです。

日光霧降高原の紅葉を求めて

とはいえ、天候に恵まれなければ雨天でなくても見通しがなくなってしまいます。そんなときは手前側にきれいな色付きの木が残っていればまだシャッターを切ることできますが、そうでなければ諦めるしかありません。

この後はいったんレストハウスそばまで戻り、大山ハイキング(トレッキング)コースに入ります。はじめはなだらか下りですが、トンネルをくぐって車道の下を越えると、それなりに急な下りに入ります。私の場合、実はこの道、下りでしか使ったことがないのですが、登りの場合は間違いなく急登。相当にへたばりそうです。

合柄橋に到着すると道が二手に分かれます。一般的には大山に行くルートです。マイナールートが戊辰の道となっている方です。日光観光協会が出している案内図は必ず確認しておきましょう。

日光霧降高原の紅葉を求めて

http://www.nikko-kankou.org/model/hiking/pdf/course3.pdf

大山ルートに入るとほどなく崩落している場所に出くわします。ロープが張ってありますので気をつけて通過しましょう。ですが、その場所で右手下を見るとよい色づきになるポイントがあります。

<霧降高原 大山コースでの紅葉 (2016年10月22日)>

一方でここはこの後に載せた写真でお分かりのように、晩秋になってしまうと風情を感じられません。また紅葉は年によって当たり外れもあるので、なかなかこのポイントは難しい場所かもしれません。

日光霧降高原の紅葉を求めて

戊辰の道を下っていくルートに戻ります。新緑の時期はヤマツツジに出会うことができる場所ですが、紅葉期は残念ながら通過するだけの場所になってしまいます。気を付けるのは渡渉しなければならない場所がある点です(日光観光協会の案内図も参照してください)。

雨上がりなどの増水時には少々危険を伴います。2019年に行った際は前日の雨の影響で結構増水していて、靴を脱ぎ、ひざ下くらいまでの素足になって、三脚を杖代わりに何とか渡りきりました。水もかなり冷たく今までの山歩き経験の中でも最もリスクを取った場面でした。皆さんもこのルートに行く際には十分にご注意ください。新緑の時期であればそのリスクを取って撮りたいポイントに行きますが、紅葉の時期はやはりこのルートは選択肢に入れないほうが良いかもしれません。

日光霧降高原の紅葉を求めて

快晴と紅葉の進み方がジャストフィットした場合は絶対訪れたい場所なのですが、週末フォトグラファーにとってはなかなかそのチャンスに出会うことが難しいと感じています。安全登山優先であれば大山ルートを選択してくださいね。

さあそしていよいよマックラ滝です。

小石がびっしりの河原がありますが、そこから板1枚で川を渡ることができるようにしてくれています。その先をさらに進むと、滝つぼ近くまで入っていくことができます。登山ログのサイトでアップされている方の情報を見ると、河原で写真を撮っておしまい、という方が時々いらっしゃるのですが、それではマックラ滝の魅力は半分も感じ取れません。是非とも奥に進んでいきましょう。そこで出会うことができるのがこの光景です。

<紅葉のマックラ滝(霧降・隠れ三滝) (2019年10月27日&2016年10月22日)>

どの場所からどのアングルで狙うか。新緑であっても紅葉であっても本当に悩みます。まだ紅葉の時期を含めて数回医師か足を運んでいない私にとっては毎回のように違う光景に接していつも感動と苦悩の両方を味わうことになる場所です。

それがある意味風景写真家になるうえでの必要な経験値ということでしょう。時間もここでは初めて行くときには1時間近く使うかもしれないと思って行動計画を練るとよいでしょう。どんなに少なくとも30分は確保したい場所です。

何よりも嬉しいことにここは隠れ三滝とも言われているせいか、本当に知られていません。週末であってもこの場所まで入り込んでくる方にはめったに遭遇しません。つまり、この場所を一人独占。思う存分向き合うことができるのです。私にとっては霧降高原の中で最も好きな場所です。

さて、マックラ滝で時間を使いすぎたら、車道に戻ってそこからバス停を目指す必要がありますが、時間に余裕があれば次の玉簾の滝も必見です。

この玉簾の滝には観瀑台があって三脚を立てるにも苦労はしません。しかし周りの木々の成長によって、どんどん滝が見づらくなってしまう状況にあるのは残念なところ。

全貌を見るためには、河原沿いに道があってそこを進んでいけばよいと思えるのですが(日光観光協会ルートガイド上も点線で道が描かれている)どこからその道に入ればよいのか、何度かチャレンジしているのですが見つけられません。丁子の滝そばから河原沿いに行くようです。次反何としても見つけたいルートです。

<紅葉の玉簾の滝 (2016年10月22日)>

そしてこの滝撮影の悩むところは時間帯です。玉簾の滝だけを撮りに行くのであれば合わせられるでしょうが、どうしてもその他を撮った上でここに来るとなると午後に来ることが多いのが私の行動パターンのため、滝全体に光が回る時間帯を過ぎてしまっています。是非滝にも光が欲しいと思う方は午前中にこの場所に立つようにしてください。

霧降隠れ三滝のもう一つは、この玉簾の滝のさらに下流にあります。丁子の滝。

残念ながらこの滝には興味を惹かれないので割愛です。気になる方はネット検索でチェックをお願いします。

最後にご紹介するのは霧降で最も有名、いえ、霧降ではこの滝しか知られていないと言ってよいでしょう、霧降の滝です。

日光霧降高原の紅葉を求めて

<紅葉の霧降の滝 (2016年10月22日)>

日光霧降高原の紅葉を求めて

ここは本当に立派な木製の観瀑台が設置されています。大生の観光客が訪れるところでもありますから、独占することのないようマナーを守って撮影をしなければなりません。

日光霧降高原の紅葉を求めて

晴天であれば午前中に行きましょう。前面に日の光が回ります。一方午後遅い時間であれば日光が山並に隠れると観瀑台近辺の木々の色づきが映えてきます。JRの特急に乗って帰宅する時間帯ではなくなってしまいますが、時間が許すなら、1日の始めと終わりに霧降の滝の撮影を組み込む計画も検討価値ありです。

六方沢橋から霧降の滝まで、撮影しながら歩いてくると6~8時間かかります。

帰路、おとくきっぷで特急に乗ろうとすると、当然時間限定です。そうそう長居をすることができません。どこで切り上げるかはその日の天候等で判断する、ということになります。

紅葉の霧降高原&隠れ三滝、いかがでしたでしょうか。

登山初心者の方でも十分に堪能できる場所です。特急電車に乗って是非週末の小旅行にお出かけください。

最後ですが、このルートは新緑の時期も絶対見に行くべき場所です。

新緑編もありますので、ぜひそちらもお読みください。