■ストックフォトで稼ぐことを目指す!奮闘記#33
数年ぶりで、フィルムを買いました。
えっ、フィルム?と驚かれたかとも多いと思います。今の若い方であればカメラのフィルムなど見たことがない、という方がどんどん増えていると思います。辛うじて我が家の子供たちは私がフィルムカメラをずっといじっている関係でわかるはずですが、お父さんがカメラに興味がなければ、写真はスマホで撮るもの、という意識しかないかもしれない時代になってしまいましたからね。
旧人類としては少々寂しいです。
そして久々にフィルムを買って値段が大きく上がっていることにびっくりしました。
考えてみれば当たり前ですよね。昔は写真を撮るためにはフィルムがないことには始まらなかったわけですから、すべての人が買っていたものです。でも今はフィルムを買う人などいません。化石のような人ですよね。
そしてさらに私が買うのは普通のフィルムではなく、リバーサルフィルムと言われるもの。別名スライドフィルムです。
そして購入したのは、風景写真を昔やっていた人にとっては定番中の定番、富士フィルムのベルビアというフィルムです。
もし昔の写真雑誌等を見るチャンスがあればきっと気付くと思います。風景写真を撮っている方々の使用しているフィルムでこのベルビア以外を使っている方を見つけるのは本当に困難でした。それだけ絶大な支持を得ていたフィルムなのです。
何と言ってもその色合いの表現が本当に刺激的。このフィルムにPLフィルターを使うと、正直人によってはドキツイという感覚になるほど鮮やかな風景が再現されるのです。そしてその精細さはリバーサルフィルム(スライドフィルム)ならではのもの。
フルサイズのデジタル一眼レフを買ったことで、ついにリバーサルフィルムともお別れと思っていたのですが、逆に手放せなくなってしまいました。
今までお話してきたことと矛盾するとお叱りを受けてしまうかもしれませんが、どうしても私にはRAWで撮影して現像する、という過程が肚落ちしません。いくらでも加工ができてしまうからです。
それに比べるとフィルムでの撮影は全く異なります。その場がすべて、そこでの勝負で写真の出来具合が決まってしまいます。だからこそ段階露出が必要で、1/3段の違いでもかなり色合いが異なります。是非とも一度はこの経験をしてもらいたいと思うのです。
そして話は出だしの値段に戻りますが、昔の記憶ではこのベルビアはスライドフィルムの中でも高価なほうで、1本およそ1,000円していました。5本パックのセット売りで800円台だったような記憶。当時から相当な年月が経っていますが、日本は失われた20年とも言われているため、インフレはあまり考慮する必要がないことを考えると、今回の購入価格2,000円少々は2.5倍に値上がりした、という印象。もちろん数年前にも購入しているのですが、その時は1,500円くらいだったかな。倍額になったなと思った記憶があるのですが、そこからさらに大幅値上げ。でも致し方ありません。それだけ本数が出ないのですから。
さらにフィルムの場合は、この後現像代がかかります。相当な出費ですよね。
だからこそ改めて現在保有しているフィルムカメラを購入したときの店主の方のお言葉を思い出します。
「このカメラで写真を撮ると、1枚1枚を大事に撮るようになるよ」
とってもいい言葉と今でも思っています。
その1枚1枚を大事に撮っている時間こそを何よりも大事にしたいと思います。
このベルビアで撮った写真の紹介も機会があればしたいと思います。
今日の教訓:たまにはリバーサルフィルムで写真を撮ろう!