■ストックフォトで稼ぐことを目指す!奮闘記#20
前回、三分割構図のお話をしました。前回の時はワンちゃんの写真でその構図を採用した、というご説明をしましたが、人物写真、それも家族旅行でのスナップ写真もこの三分割構図を使えるようになると、家族の評価が上がりますよ。どうしても写真を撮り慣れない人は人を真ん中に置いてしまい、日の丸構図ばかりの写真になってしまいます。
そうなると、極端な話、背景が何であっても同じ写真ということになってしまい、どこで撮った写真なのか、という旅行のもう一つの楽しみの部分は半減してしまいます。
そうならないためにも、少し人を横にずらしたうえでシャッターを切るのです。もちろんピントが変わらないように半押し状態でカメラの向きを変えて(カメラを振って)くださいね。
モデルさんを使った写真へのチャレンジは私にはまだまだ遠い世界の話なので、ストックフォトでの写真を用いての説明はできないのですが、アドビストックの方には何枚か後ろ姿ではあるものの、人物の入った写真を何枚か登録申請していて、幸いにすべて採用になっていますが、改めてそれらの写真をチェックすると、少なくとも日の丸構図の写真はありませんでした。とは言っても、それだけではあまり参考になる情報にはならないかもしれませんね。失礼いたしました。
さて、今回は、人物ではなく、風景写真の構図のことで、前回の3分割構図を補足する意味で、まずは下記の写真を見てください。
北アルプス、栂池自然園で撮った1枚で、私にとってのお気に入りの1枚なのですが、この写真、お判りのように三分割構図とは少々違います。
どのように皆様はお感じになるでしょうか。
ポイントは右上です。
本当にこの日は快晴でした。そしてこの写真を撮ったのは正午を少し回ったころ。本当に強い日差しがあってまた、光線の向きの加減もあって、PLフィルターがよく効きました。紅葉の鮮やかさが見事に写し込めたと思っていますが、一方で、青空の色はPLフィルターというものの性質上、人によってはどぎつく感じるかもしれません。
それら諸々の要素を併せて、空を入れる部分はできるだけ少なく、でもゼロにはしない、という意識でこの構図に決めました。
もしこれが三分割構図を教科書的に理解して、青空を上部三分の一に入れ込んだとしたらどうであったか。比較対象として撮っておけばよかったのですが、その写真がないのでお見せできませんが、何ともピンとこない写真になっていたはずです。
下記の写真も同じです。
可能な限りにまで、右上の部分は空を少なく、でもなくならないように、というバランスで最終的にこの構図に決めました。
お察しいただいているかと思いますが、三脚に据え付けて、じっくりカメラを上下に動かしながら最終的なセットをしています。手持ちでもこのような調整はできるでしょうが、ゆっくり、じっくりこの調整をする時間が撮影には何よりも大事だと思っていますし、趣旨はズレますが、その時間そのものが私にとっては至福の時間で、本当に日ごろのストレスから解放され、心を解放してくれる貴重な時間でもあるのです。
風景写真の場合は極端な構図も是非試してみてくださいね。
今日の教訓:風景写真の構図は極端な対比もあり!