風景写真の愉しみ#10
現在私が撮る風景写真は2つに大別され、そのひとつが新緑です、前回からお話を始めましたが、以前撮った新緑の写真を見返していくと、色々な思い出が湧いてきて、早くその場所にもう一度行きたいなと、どこもかしこも思ってしまいます。
ヤマザクラへの興味を持ったこともあり、どこで見られるのだろう、と当時かなりネットサーフィンをして探し回りました。
しかし、なかなかヤマザクラを狙って写真を撮られている方が当時は少なく、とりあえずここは自然溢れる場所であろう、そして何よりも日帰りかつ電車で割と簡単にアクセスできるところはないかな、と探した場所が
日光霧降高原 に行き着きました。
訪問日は5月26日。
少々新緑には遅すぎたのですが、その分ヤマツツジがあちこちで咲いており、新緑の色合いに良い感じのアクセントを添えてくれました。
ここは視界がない山道が続いていた中で、パッと開けて山々の遠景まで臨める場所に巡り合った際の光景です。
残念ながら曇り空だったので、今一つすっきりしない画面ですが、新緑の雰囲気は感じていただけるのではないかと思います。
次回はもう少し早い時期(5月中旬でしょうか)に行かないといけませんね。
新緑ではなく、紅葉の時期には訪れています。
この場所より上部では見頃だったのですが、ここでは紅葉終盤、という感じでした。新緑のころとはずいぶん感じが違うことを感じていただけるのではないでしょうか。
さて、新緑の話に戻ります。
先ほどの場所からさらに下ると、この滝に出会います。
日光霧降では何と言っても霧降の滝が有名ですが、この滝は隠れ三滝と言われるものの一番奥にある滝で、私のとても好きな場所です。
霧降の滝は立派な観望台が設置されており、極端な言い方をすればヒールの靴でも行くことができてしまうのですが、さすがにここはハイカーの世界です。
そして何回か訪れていますが、人に全く会わないことすらある場所です。
この時も撮影を始めた当初は自分一人で独占状態でした。
似たような写真ですが、撮る場所が10mくらい違うことで、右の写真では2段になっているところまで感じていただけるのではないでしょうか。
三脚は持参していたので、スロースピードで撮ることができていますが、滝の撮影もいろいろなテクニックが必要で画面では小さくてあまりわからないかもしれませんが、大きくすると、色々改善しなければな、というところが見えてきます。
こうやって風景写真にのめり込み始めると、力量不足の所がどんどんわかって来て、せっかく時間とお金をかけてあそこまで行ったのに、悔しいな、と毎回のように思います。
これも一つの魔力でしょうかね。
下の写真も同様です。
ここは観望台があって、撮影するポジションを確保するのに苦労はないのですが、ここでも独占状態でした。
しかし、高原の上部の方からだんだん下って来て、ここにたどり着いているので、午後の少々遅めの時間になってしまいました。
斜光線で狙う、という点では良いわけですが、ヤマツツジには陽が当たっているものの、主題としたかった滝には陽が当たりません。
撮影時刻は午後3時半頃。
あと2時間いえ、1時間早くこの場所に立っているとどんな光景なのだろうな、ということを思わずにはいられません。
ただし、こちらも紅葉の時期にはもう少し早い時間帯に訪れています。
下記はどうでしょうか。
こちらは午後1時半ごろの訪問です。
う~ん、こちらも滝の所に陽が当たっていないですね。
この時が本当の初めての訪問だったのですが、なかなかこのような情報はネットでは探し出せませんでした。
行って見てようやくわかる、ということが本当にたくさんあるものです。
新緑の写真の時にあと1時間早く行っていれば、と記しましたが、その時間より2時間早くても陽が滝には当たらない。
やはり新緑の時期と紅葉の時期では陽の当たり方はずいぶん違うものだな、と改めて感じるものです。
いずれにせよ、日光霧降高原の隠れ三滝。
決して有名ではありませんが、風景写真がお好きな方には、車で行かずともアクセス良好でとっても満足できる素晴らしい撮影地です。
首都圏にお住まいの方は是非一度訪れてみてください。
本日はここまでとさせていただき、次回もまた新緑の話を続けさせていただきますね。
(了)