風景写真の愉しみ#1
人生100年時代と言われるようになって久しい昨今、私の人生にとっては風景写真がその大事な要素の一つを占めています。
写真というものにいったいいつからのめり込んでいったのか。
そのことから振り返りながら、風景写真の魅力をこのサイトではお伝えしていきたいと思います。
まず第1回目の今回は、カメラ本体についての振り返りから始めます。
今までのカメラ歴の中で、私のカメラ遍歴は、一眼レフで現在7台目。
少ない数字ではありませんが、初めてカメラを購入してから45年以上経過していることを考えれば、決して多くはないでしょう。
45年以上のキャリアとは言っても、アマチュアカメラマンであることには間違いありませんので、撮影枚数はプロの方とは比較になりませんから、逆に言えばそれだけ機材は長持ち、ということになります。
初の購入は中学1年のとき。
父がニコンのカメラを使っていた関係で、ニコン以外の選択肢はなく、自分のお小遣いで買えるとなると、サブモデルのニコマートという一眼レフが初号機でした。
既にニコンのホームページでも掲載されていない機種。
調べてみると1975年製造となっていました。
そして驚くことにアマゾンではそれなりの値段で中古品が売られています。
Amazon | Nikon Nikomat FT2 シルバー | 一眼レフカメラ 通販
フィルムカメラが一部のマニアでは見直されているようで、操作等が簡単な機種ということでこのニコマートが選ばれているのでしょうか。
昔々のフィルムカメラですから、すべてがマニュアルです。
オートフォーカスもついていません。
そして、露出等の設定もすべて自分で行います。
ピントを合わせ、露出の判断根拠はインジケーター(針が動くもの)で適正と思われるレベルかどうかを確認してシャッターを切ります。
フィルムカメラですので、1枚撮影すればフィルムを巻き上げて次のフィルムを引き出します。すべてカメラ内でのことで、現像するまで何がどのように写っているかは全くわかりません。
現在のデジカメでは想像もつかないでしょうが、当時はそれが当たり前のことで、ようやく出来上がってきたものを見て一喜一憂していたわけです。
当時はプリントテクニックのことなど何も知りませんから、いい感じで撮れた場合も駄作になった場合もすべて自分の腕の問題、と思っていました。
とは言え、カメラ小僧、というレベルには程遠く、家族旅行に行くときにたまに持ち出す程度で、使う、というよりも持っているだけで満足と言う時期がずっと続きました。
それが変わるきっかけになったのは、やはり海外旅行でしょう。
大学4年になる春、バイト代を貯めてハワイに行く機会がありました。
さすがにその時はそれまでとは違うレベルでシャッターを切っていました。東京に住んでいたので、海と言えば江の島。残念ながら写真を撮りたくなるような色合いの海とは程遠い世界しか知らなかったのですが、ハワイの海の色は別世界でした。
ノースショアに行ってあの巨大な波を見た時にはいっぱしのカメラマンになった気でシャッターを切っていました。
そして現地でプリントする値段の安さ及びプリントサイズの日本との違い、更には現像にかかる時間の違い、さまざまな違いを感じた旅行になりました。
そして次に訪れたのがオーストラリア。
大学の卒業旅行として3週間近くホームステイを含めて滞在したのですが、そのステイ先のご主人が元プロカメラマン。
私の持っているカメラを使って色々教えてくれたのです。
その人の撮った写真と自分の撮った写真、帰国後プリントして自分の家族と見ていた時に、誰もが力量の差があるね、というのが一致した意見でした。
そして話は変わるのですが、何とそのご主人から、帰国時に今持っている君のカメラを買い取るから、免税店でオートフォーカスのカメラを買って帰ると良いよ、と諭されたのです。
続きは次回に。
お読みいただきありがとうございました。