誰のために辛いことをするの?

たいていの人は辛いことからは逃れたいものです。楽をしたいと思うものでしょう。

好きこのんでいばらの道を進む人はごくごく稀でしょう。ですが、時々そのつらい道をあえて選ぶ人がいます。どうしてなのでしょうか。少し考えてみてください。その人たちは何に向かっているのでしょうか。

またスポーツの話になりますが、2020年東京オリンピックが決まりましたね。あと6年後(2014年記)、ずいぶん先のように感じますが、オリンピックを目指すスポーツ選手にとっては長いようでもあり短い6年なのではないでしょうか。

毎年お正月に開催される箱根駅伝はご存知でしょうか。関東地方にお住まいの方であれば興味をお持ちの方が多いのではないかと思いますが、関東の大学の中で上位20校が出場できる陸上競技における最大イベントの一つです。私も好きで毎年のように見ますが、本当にそこにはいつもドラマがあります。

甲子園の高校野球にもドラマがあると思いますが、箱根駅伝は1年間の集大成がたった2日間に凝縮されるので私にはよりドラマ性が感じられます。

10人でつなぐ襷。そこに出場することを夢見て日々の練習に励む選手。そして努力が実り出場権を獲得した大学の選手たちは本番に向けてさらに練習に励む。その上で監督が当日誰を配材するか決定する。事前に出走選手の登録はするものの、直前までエントリー変更ができるため、選手にとっては本当に準備万端整えなければあの夢の舞台と称される世界で走ることはできません。

そして実際に出場できたとしてもどの区間も20㎞前後の大変長い距離を走ります。最高のコンディションで走ることができる選手はいったいどれだけいることか。その大舞台のために1年間本当に苦しい練習に耐えてきた選手たちの顔はいつみても素晴らしいの一言しかありません。卒業間近の4年生は、陸上はもうこれで最後です、と実況される選手がいつもいます。

そう学生から社会人になるタイミングがそれまでスポーツに人生をかけてきたと言っても過言ではない若者にとって大きな人生の転機なのです。

一方で、オリンピックが決まったことで箱根駅伝を走る選手の中でもさらにトップクラスの選手は、東京オリンピックのマラソンへの出場が目標と考えている人が少なからずいるような実況もありました。

こういう選手にとっては、箱根駅伝は通過点でしかありません。さらに自分を追い込んで、もっと高みを究めたい、そういう人たちです。そう強く思ってもすべての人がその夢を叶えることができるわけではありません。その中からさらに選ばれた人がマラソンランナーになり、さらにはオリンピック日本代表選手になっていくわけです。

長くなったので次に続けますね。