全体最適を目指して

先程のページでは、「譲れないものは何でしょう」というお話をさせていただきました。皆が、私が私が、俺が俺が、になってしまってはせっかくの家族での貴重な海外旅行もケンカ旅行になってしまい台無しですよね。いかに譲ることができるかが大事なポイントだったわけですが、一家のあるじの場合はもう少し深いレベルで対応してあげることは求められるのです。

家庭におけるリーダーの役回りということです。

一言で言ってしまえば、部分最適ではなく全体最適を図ることが大事、ということなのですが、この堅い言葉では何の事だかわからないかもしれませんね。

あちら立てればこちら立たず、というのが部分最適です。子どもが二人いたとしたら、一人の言い分を聞き、もう一人の子どもの言い分を無視すれば当然ケンカになってしまいます。そうではなく、参加メンバー全員にとって納得できる解を見出してあげる必要があるわけで、そのためには多くのケースにおいて誰かがほかの人のことを考えて、遠慮をする、我慢するということが必要になってきます。

子どもの満足

我が家でイギリスに行った際には、子どもたちはハリーポッターが大好きでその撮影場所を巡りたい、という強い意向をもっていました。

調べるとロンドン市内で撮影に使った場所を巡るウォーキングツアーがありました。私自身は映画はいくつか見たことはありますが、それ以上の興味はなかったわけですが(妻もほぼ同じレベル)皆でそのツアーに参加しました。ガイドは当然現地の人ですから言葉の壁もあります。日常英会話には困らない私ですが、その時のガイドの説明ははっきり言ってよくわかりませんでした。つまり映画の中身を知らない故に、さっぱりということなのです。子どもたちは英語はまだまだなのですが、ガイドの言っていることが何となくわかる部分もあったようで(少なくともその場所がどの映画で使われていたところかという部分など)、それなりに満足していました。

我々親はそんな子供を見て満足。但しそれだけではなく、そのツアーで動き回ることによって、自分たちでは通らないルートを必然的に歩くことになったことで、ちょっとした観光ツアーに参加したという満足感は得られました。

ハリーポッターウォーキングツアーでの一コマ
(右奥に見えるのはセントポール)

譲ってあげたとしても、海外であれば必ず何かは自分にとって未知の部分を体験する機会はあります。損して得とれ、というものではありませんが、いずれにせよ、一歩引いて同行者の希望を叶える役回りを務める、そこが大事なことです。

ショッピングに付き合うときも同じですね。その分お酒の好きな方であれば、夕食時にたっぷり味わえばよろしいかと。

主の役割、皆さんそれぞれの家庭によって違いがあろうかと思います。考えてみてください。