どの芸術に触れますか

もしあなたの旅行計画が1週間であったなら、はたして何を優先し、何を諦めるか。

それが大人の旅であるならば、ロンドンに限らず、ヨーロッパ旅行の楽しみともいえる芸術鑑賞は抜かすわけにはいかないでしょう。大英博物館をはじめとする数々の博物館、ナショナルギャラリー等の美術館。

数か所ある有名なコンサートホールでのクラシック音楽鑑賞。そして今でこそ日本でもだいぶ見られるようにはなったとはいえ、やはり本場のミュージカル、バレエそしてオペラ。本当にどれだけ時間があっても足りません。

誰と一緒に行くか、そしていつの時期に行くのかによって大きく左右されるでしょう。

時期を考える

まず時期から考えましょうか。

やはり芸術鑑賞を考えるならば、夏の時期は避ける方が無難です。なぜかって?

理由は2つ。

一つ目は、夏の時期はやはり緯度の高いところにある国ですから、陽が長いのです。夜の8時でもまだ十分に明るいこともあり、やはり外での活動をしたいとたいていの人が思うからです。

もちろんお腹もすくでしょうから、明るいうちはずっと外を動き回るべきですよ、とは言いません。ですが、明るい状態であれば、やはり観光地を含めあちこち見て回ることができます。夕食の時間はちょっと遅くなりますが、たとえば夕暮れ時のビッグベンなどのシーンもなかなか味わい深いですよ。よって、夏は芸術鑑賞よりもどうしても、という気分に。

ライトアップされたビッグベン

一方、冬であれば3時でもう暗くなる感じです。そうなると寒いし暗いし、外を活発に歩き回る気はなかなか起きません。そうすると芸術鑑賞でという気分になってきます。まあ、博物館、美術館は外の明るさとは関係ありませんし、冬場のそれらの場所は室内とはいえ寒いですからずとコートを着て歩き回ることになりますので、結構肩が凝ります。

冬場の芸術鑑賞における一長一短とも言える部分なのですが、やはりこれは冬でなければ、というものがあります。

そうそれはオペラです。

基本夏はオペラはやっていないのです。なぜか? すみません、筆者はその点を理解していませんが、一つあるのは、空調設備(特に冷房)のあまり充実していない北国とはいえ、夏場にあの結構窮屈なところに人が大勢いるのは快適な環境には程遠くなるからでしょうか。

いずれにせよ、日本ではとても高くで手が出ないオペラチケットでも、ロンドンでは座席を選ばなければ映画鑑賞よりはさすがに高いものの、手の届くものになります。

もちろん正面の良い席の値段は日本と大して変わらず、福沢諭吉先生2枚あっても足りない値段ですから庶民には高嶺の花です。もし本当にお好きな方であれば、お財布との相談でしょうが1週間の滞在中に3-4本のオペラを鑑賞することも夢ではありません。是非日本では味わえない世界を楽しんできてほしいものです。