まずはともあれ、以下をご覧ください。

いかがでしょうか。

富士五湖のひとつ、河口湖畔からのぞむ絶景富士。

11月12日午後3時すぎ。

最高の景色に出会うことができました。

ここを訪れたのは今回で2回目です。前回は思うような写真が全く撮れなかったのですが、今回は満足いく時間となりました。

現地を訪れたのは平日なのですが、とても大勢の人。

そして全員がカメラかスマホを持って、紅葉と富士山を撮るべく一心不乱に、という感じで大勢の人が自分にとっての最高のスポットを探して歩き回っていました。

およそ2時間前には同じ富士五湖の本栖湖にいたのですが、そのときにはまだ富士山は雲の中。

それからだんだん天候回復で、ついにこの時間帯では頂上が。

あまりの豪華なセッティングで、興奮のるつぼの中での撮影タイムでした。とはいえ、狙っていったわけではなく、家族旅行の最中の無計画で帰路の最中に富士五湖に寄ってみよう、ということでの訪問。道路脇の場所で、大きくはないのですが20台くらいは停められる駐車場もここにはあります。

撮影時間はおよそ20分。

午後3時過ぎから撮影開始だったのですが、徐々に日は傾き、撮影を終える頃は、もみじの葉に光が当たるぎりぎり限度の時間でした。

つまり午後4時過ぎると葉っぱへの光がなくなり、輝くような赤は見られなくなります。

ここは要注意です。



もともとは家族をあまり待たせるわけにも行かず、という状況下でのスピード撮影でしたが、今回はこのスピードで撮りまくって正解でした。だいたい撮りたいと感じたところを押さえたかな、というところで日が陰り始めたからです。そのあっという間の時間での撮影枚数は約80枚。

段階露出をしているので、1回構図をセットすると3枚撮影が基本ですが、上記の撮影枚数は3倍程度になってしまっているのですが、それにしても相当速いスピードでシャッターを切っていたことがおわかりいただけるかと思います。

三脚も車のトランクに積んでいましたが、あまりの人の多さに、ゆっくり構えて、という状況ではないことや、三脚は他の方の邪魔になってしまうこと明白な状況でした。一脚を持っていたら使いたかったのですが、その準備はなく、そうであれば手持ちのほうが、という選択でした。

そのため、ISO感度はだいぶ高めに設定せざるを得ません。

いくつに設定したかというと、800です。

今のフルサイズ一眼にしてから手ブレの影響が大きく感じられるようになっていることもあり、シャッタースピードは、手持ちの場合1/200秒より早くなるように、と意識しています。

風景写真の場合、どうしても絞り込むケースが多いので、今回のように快晴、太陽光も届く状況であっても、実はISO800でギリギリでした。ISO1600でもよかったかもしれません。ブラケティング撮影でプラスサイドの露出の際には1/100秒を切るケースも出ていましたので。しかし撮影タイム中にはそこに気を払う余裕すらない状況に陥っていました。

結果として、事後のチェック時に1/100秒程度でも手ブレ写真は見つからなかったのでホッと胸を撫でおろしました。

一方で、絞りをどのように設定するか。

これも現場では正直余裕なく、後から思えばもう少し色々なパターンで撮っておきたかったな、と思っています。

絞りはf13レベルを基本としているのですが、手前のもみじにピントを合わせると、後ろの富士山は場合によっては今一歩ピントのシャープさが出てきません。被写界深度の理論からすればf22レベルに絞れば、手前にピントを合わせても奥までシャープにピントが合うはずです。ですが、デジカメの世界になって回析現象の問題が浮上して、あまり絞りを深くすることはお勧めしない、というのが一般的な考えになったのではないかと思います。

しかしながら私の場合は、f値は13レベルと22レベルは迷う状況のときは両方取るようにします。結果としては22レベルの方がいいな、と思えるケースも多々あります。デジカメ移行初期にピントを合わせる場所まである程度の距離があったのでf13レベルで撮ったにも関わらず、背景のピントが合っていない、という悔しい思いをしたのが背景にあるからです。

今回はf13からf22までその場の感で設定を変更していました。ゆえに同じ場所で撮り分けて、ということまでは余裕がなくできませんでした。

上の写真では1枚だけ絞りを浅くしていますが、それでもf4。持っているレンズはf2.8だったので、絞り開放で撮ってみると果たしてどうだったか。今さらどうしようもないですがやはり気になります。

とはいえ、このシチュエーションでこの場所にいられたのは本当に幸せでした。

狙って訪れたとしてもこうなるとは限りませんから。

非常に満足度の高い時間ではありましたが、車であればアクセスも容易。

体力的にも全くここは気にすることなく、という場所ですので、老若男女本当に誰でも楽しめる撮影場所です。

ぜひ多くの方に訪れて欲しいと思います。


ちなみに場所は、東京方面からであれば、大石公園からさらに車で10分程度奥に行ったところです。

さて、最後に大石公園での1枚を付けておきます。

太陽は完全に山陰にほぼ隠れようという状況の中でのわずかな光がコキアに当たっていました。

残念ながらコキアの紅葉は完全に終わり、色褪せた状態ではありましたが、斜光で浮き上がるような雰囲気は訪れた価値あり、というものでした。

大石公園は本当にすごい人出。それもインバウンド外国人観光客が大勢で溢れかえっていました。

一方で、河口湖というと紅葉もみじ回廊を思い浮かべる方も多いと思います。

富士河口湖紅葉まつり|富士河口湖町観光情報サイト (fujisan.ne.jp)

その近辺もものすごい人で、車も渋滞でした。

前回の河口湖訪問時はこのもみじ回廊にも行きましたが、ピークを過ぎた後だったせいもありますが、今回の感動とは比較になりませんでした。やはり富士山の力は偉大、と思っています。