■ストックフォトで稼ぐことを目指す!奮闘記#76
久々に雪のある場所で撮影をしました。
今日もストックフォトの話ではありませんのでご容赦ください。
雪山の撮影でアレッと思ったのはかれこれウン十年前。
もちろん当時はフィルムカメラの時代です。
そして当時はようやく本格的に写真を趣味とし始めようとしていたころでした。
とうじはまだ、単にカメラを持って旅行をする、という程度の典型的な日本人でした。
特にカメラや写真の勉強をするわけではなく、何となく旅先で気に入った光景にカメラを向ける程度。一旦フィルムを装填しても、なかなか簡単には1本分を撮り切らない、なんていうこともありました。
そんな中で、たまたま仕事の関係で海外暮らしになったことからヨーロッパアルプスに行き易くなりました。
そして休暇が取れるとともにすぐに行きました。
当然数々の絶景にお目にかかることができ、本当に良い思い出となりました。
そしてさぞや素晴らしい写真が撮れているだろうと思って現像から上がってきた写真を見ると、何ともさえないのです。
えっ、こんな色じゃないのに、なにこれ?っていう感じのものばかり。
相当にがっかりしたことを今でも覚えています。
そして始めて専門書と呼んでよいような写真の撮影術に関する本を読んでみました。
今であれば雑誌やそれこそネット検索でそのような情報にすぐさまたどり着けるとわけですが、当時は意欲を持って学ばないとなかなか得られない情報というものがたくさんありました。
簡単に言うと、ホワイトバランスの問題です。
デジカメの世界になってホワイトバランス、という言葉は身近になったように感じますが、当時はそのような言葉は一般カメラマンでは無縁です。
一眼レフであっても、カメラが全自動で露出計算をしてくれる機能が付いたことで本当に誰でも撮影が手軽にできるようになった、という時でしたから。
しかしながら、そうは言っても万能ではありません。これは今も変わらないことです。
何かと言えば、カメラの露出決定は、グレーの色をベースに決めている、という標準があるからです。
簡単に言えば、雪山のような白が多いシーンは露出不足、夕闇のような黒が多いシーンは露出オーバーになってしまう、という特性は解消できない部分ということなのです。
フィルムカメラの時代は、ある程度はDPEの段階で、そのショップの方が調整をかけてくれることもありました。
そうは言ってもやはり元の撮影時点が適正露出ではありませんから、その調整をしても限界があります。
今でこそ多くの方が理解をするようになったので、露出補正の機能を活用されている方は多いかと思いますが、昔はリバーサルフィルムを扱い人でなければまず露出補正まで手掛けることはなかったように思います。
その様な時代に、雪山であればプラスの露出補正をしなければ自分のイメージ通りの写真は撮れない、ということまで理解した自分は、少しだけアマチュア脱出、という気分でした。
当時はスライドフィルム(リバーサルフィルム)であれば露出補正のことを考えるのは当然、という意識はありましたが、普通のネガフィルムでの撮影の際に、そこまで考える人は極めて少数だったと思います。
ですが、そのことをDPEショップの方に教わって、以降、雪山撮影の際にはネガフィルムであってもプラス補正をかけることを常に行うことによって、色の出方が変わりました。
今となっては本当に昔話なのですが、デジカメになってもその基本は同じです。
ただし、どれくらいのプラス補正をかけるのが良いかはやはり経験をしていく必要があります。
この写真を撮った際、上の写真と下の写真でじゃ補正のかけ方をかえています。
何が正解かをここで論じたいわけではなく、あくまで補正の考え方の参考にしていただきたいと思います。
上の写真は+0.7の補正。下の写真は補正なしです。
上の写真はかなり雪の白の部分が多いため、0.7のプラス補正であっても不足かもしれません。一方で下の写真は木々と川面の色で濃い部分がそれなりにあるため、補正なしでも大きな露出不足にはなっていません。
長くなってきたので続きは次回にさせていただきますね。
今日の教訓:基本に忠実に(雪であればプラス補正を)チャレンジを続けよう!